空宙空地(クウ チュウ クウ チ)おぐりまさこ・関戸哲也による、名古屋を拠点に活動する演劇カンパニー。更新;2020.07
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流れていく流されていく。生まれて老いてをくり返し。
そこに残ったぬくもりに、いま、ふれようとしている。

長編+短編で綴る、何気なくもかけがえのない人生。懸命に生きるゆえの可笑しみと切なさと。

思い出していた。わたしの手を引き、踏切の前で母がつぶやいた言葉を、口ずさんでいたあの歌を。激しい轟音を立てて行き過ぎる電車の音にかき消された言葉と記憶。忙殺の日々、通り過ぎる電車のように月日は流れ、これと言って語るに足ることのない毎日を送る母。そしてわたしは、日常や周りの人々に翻弄されながらも、母とは違う線路の上を順調に進んでいたーと思っていた。いつの間にか通り過ぎた分岐点の向こうでフッと気づいたこと。そして思い出した、あの時の母の言葉。年老いて記憶がバラバラになってしまった母が向かった先は・・・「なんでもない人生を懸命に生きる人」にスポットをあてて描く、可笑しみと切なさたっぷりの、ヒリヒリしたジェットコースターヒューマンドラマ。



 【今年もやります!前座ステージ】
全ステージ本編上演前に5~10分程度の前座ステージがございます。ただし、これは開演時間が来ましたら自動的にスタート!
開演時間までにお席に着席されないとご覧いただけません。
もしも各ステージ開演時間までに着席できない場合は、本編+短編のみのご観劇となります。ご了承くださいませ。

<前座ステージ作品と出演者>
開演定刻より下記から1作上演
どの作品かは直前ステージの前座後に抽選!
『割り勘』
高田健太・丹羽一美・山形龍平
『チョコサンデー』
今津知也・齋藤頼子・小関加奈
『雨を待つ二人』
斎藤やよい・棚瀬みつぐ


【おやつつきステージあり】
今回はお昼どきと、おやつの時間。
該当3ステージにご来場いただいたみなさまへ、空宙空地から「ちょっとしたおやつ」をプレゼント!


空宙空地 第五回本公演
名古屋市民芸術祭2016参加
公益信託キャンドル演劇奨励基金 助成作品
「轟音、つぶやくよう うたう、うたう彼女は」
長編+短編のセット上演
今年5月、AゲキシリーズVOL.27で好評を得た短編を添えてお届けします

本編『轟音、つぶやくよう うたう、うたう 彼女は』
<作・演出> 関戸哲也
<出演>
おぐりまさこ  小関加奈  斉藤やよい
齋藤頼子  関戸哲也  高田健太
棚瀬みつぐ  丹羽一美  山形龍平
 
短編『ふたり、目玉焼き、その他のささいな日常』
<作・演出> 関戸哲也
<出演> 関戸哲也 おぐりまさこ

<会場>
七ツ寺共同スタジオ
名古屋市中区大須2丁目27-20
専用駐車場はございません。公共交通機関をご利用ください。

<日時>[全席自由・日時指定]
20161111日(金)~13日(日)
11日(金)15:00 ♪19:00
12日(土)14:00 ♪・18:00
13日(日)11:00 ♪・15:00
☆全ステージ前座ステージあり
・・・おやつつき
開場は開演の30分前
未就学児童のご入場はお断りさせていただきます


<チケット>
一般前売券 2300円(当日券2500円)
高校生以下前売券 1800円(当日券) 2000

※高校生以下チケットは、当日受付にて学生証の提示が必要です。

 
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眺める車窓に団地かなんかの夜景の灯りがため息みたいにフッとやってくる。それは団地の灯りって大雑把にくくられるものでは無く、そこに確かに息づいてる、懸命に息づいてる個としての光、それの集合。膨大な、ほとんどすべての息づいてる光は他の光と交わること無く、一瞬後にはふたたびのため息のようにフッと車窓の彼方へ消え去る。ためらいの光の尾さえ残さず。だから、それらはいつも哀しい。もし仮に、万が一、何かが残るとしたらそれは何だろう。僕はそいつに「ぬくもり」って名付けてやりたいのだ。
(作・演出 関戸哲也)

声をそろえて、けんけんぱ、けんけんぱ、って足元に描かれたあやふやな輪っかを確認しながら、慎重に慎重に、不器用ながら懸命に地面を踏みしめて進んでる空宙空地です。そのけんけんぱの輪っかが次々描かれていって、いつの間にか、立ち上げから二年半の間に本公演5回、一人芝居やAゲキシリーズとかで全国に仲間ができました。届けたいことは変わらずシンプルです。誰もが思い出してしまいそうな、何気ない日常の中で感じた可笑しさ、切なさ悔しさ、胸が熱くなる瞬間。たんぽぽの綿毛、教科書の匂い、 急に高くなった雲。この秋、あなたと一緒に思い出してみたいのです。
(空宙空地代表・プロデューサー おぐりまさこ)